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耳鼻咽喉科 門前薬局の薬剤師として働くには

耳鼻咽喉科の門前薬局というと、【面倒な調剤が多くて大変そう】というイメージがあるのではないでしょうか。その現状と、耳鼻咽喉科の門前薬局だからこそ発揮できる薬剤師の職能などについてご紹介します。

耳鼻咽喉科 門前薬局の実際の状況とやりがいは?

耳鼻咽喉科の門前薬局は、イメージ通り“小児の散剤や液剤など手間のかかる調剤が多い”“成人でも、疾患によって、抗生剤・抗アレルギー薬・外用薬と剤数が多く、調剤だけでなく投薬にも時間がかかる”という薬局がほとんどではないでしょうか。

そんな状況の中、待ち時間をいかに短くするために調剤方法を効率化し、投薬でも患者さんの症状を聞きとりながら薬の説明だけでなく、治療に関するアドバイスまで的確にできるかが求められます。薬剤師として成長できる機会がある環境です。

また、抗生剤が他科に比べ多く処方されますので、小児の容量の確認だけでなく、医師が何の細菌感染を想定して処方しているのか推察し、患者さんの症状を聞きながらの服薬指導が必要になります。耳鼻咽喉科の門前薬局で働けば、抗生剤のスペシャリストになれますね。

耳鼻咽喉科 門前薬局の患者さんはどんな疾患が多いの?

何と言っても、耳鼻咽喉科の門前薬局の繁忙期は花粉症シーズンです。処方箋枚数は夏の2倍程になる薬局が多いのではないでしょうか。最近は、小児でも花粉症が増え、年齢層も幅広くなっています。毎年、花粉症に関しては同じような薬が処方されることも多く、薬に対する理解度が高い患者さんが多いのも特徴です。

また、最近ではアレグラなどのOTC医薬品(一般用医薬品)の売り上げも伸びでいます。医療機関を受診する時間のない成人の方などでは、OTC医薬品で対応する方が多いためです。

ドラッグストアだけでなく、調剤薬局で勤務する薬剤師もOTC医薬品の販売手順を知っておく必要があります。平成26年から薬事法の改正により新しい販売ルールとなりましたので、販売方法・情報提供方法・販売記録の作成と保管について理解しておきましょう

耳鼻咽喉科の門前薬局では、1年を通し、小児を含め概ね急性疾患の患者さんです。初回の来局の場合、耳鼻咽喉科を受診する前に、小児科・内科など他の医療機関を受診していることもありますので、必ずお薬手帳を確認し、重複投与を避けるようにしましょう。

急性疾患で受診する方には、頻繁に抗生剤が処方されます。その時期にその地域で何の感染症が流行しているのか、厚生労働省の感染症疫学センターのホームページなどを活用し、感染症の流行を確認するようにしましょう。

処方医にあらかじめ、患者さんの感染症の流行傾向や、その治療方針について意図を確認しておくと、患者さんへの情報提供が、先生の説明に沿った内容とすることができます。

急性疾患の中では、副鼻腔炎で頻繁に来局される方が多いです。副鼻腔炎の治療には、ウィルスが原因の風邪と違い抗生剤が必要になりますので医療機関への受診が必須です。

中耳炎や溶連菌の場合も抗生剤での治療が必要ですので、自己調節して服用しないよう指導しましょう。

他には、メニエール病の患者さんも憎悪・寛解を繰り返す方が多く、また薬でなかなか治らないため長期にわたって来局される方が多いです。

耳鼻咽喉科 門前薬局の薬剤師の調剤について気を付けることは?

小児の抗生剤など散剤の調剤の方法は、各薬局によって異なりますが、長期処方でない限り、自動分包機でなく、手で撒くことが多いので慣れておく必要があります。

また、薬局に監査システムが入っているかが重要です。調剤した後に、調剤者・監査者が改めて、監査システムの印字記録を確認してから患者さんに薬をお渡しすることで過誤が防げます。

投薬後に患者さんから問い合わせがあった場合も、印字記録を保管しておくことが自分の身を守りますので、どのようなマニュアルで業務を行っているのか事前に確認しておいた方が良いでしょう。

水剤については、希釈して投薬瓶の目盛りで服用して頂く調剤方法と、原液をカップやスポイトで服用して頂く場合と薬局によってルールが異なります。

いずれにしても液剤の場合の長期処方は、精製水などで希釈すると雑菌繁殖の恐れがあるので、原液でお渡しし、冷所で保管して頂くことになります。

耳鼻咽喉科 門前薬局でのジェネリック医薬品への変更は?

最近は医療費負担のない小児の患者さんでもジェネリック医薬品を選択する方が増えています。国民医療費の増加を防げるのはもちろんですが、メーカーの工夫で、ジェネリック医薬品の方が先発品より味が改良されているなど、患者さんにもメリットがあるためです。

ジェネリック医薬品に変更した際には、先発品と色や味が大きく変わることもありますので、その都度お伝えするようにしましょう。

ただし、耳鼻咽喉科の医師は、他科に比べ、特に抗生剤に関してはジェネリック医薬品への変更不可としている先生が未だに多いです。処方元の医師の意図をあらかじめ確認しましょう。

耳鼻咽喉科 門前薬局の薬剤師の服薬指導内容は?

抗生剤の処方が多いので、その副作用のケアが重要です。ペニシリン系などは下痢等が起こることが多いので、副作用の症状が出たときの対処方法や、整腸剤の追加が必要かなど患者さんにあわせて適切に対応しましょう。

また、突発性難聴などで高容量のステロイド療法が行われることがあります。ステロイドでは副作用もありますが、炎症が完成してしまっては薬の効果が見込めないので、治療は出来るだけ早期に始め、炎症を進行させないためにも正しく服用する必要があります。副作用発症防止のために、漸減療法の指導も重要です。

小児に多い疾患の中で、RSウィルス・手足口病・ヘルパンギーナなどは、治療薬がなく、対症療法としてアセトアミノフェンなどが処方されることも多いです。

そのような場合、処方薬からは、疾患名は分かりませんので、患者さんとのコミュニケーションの中で、診断名を聞き取り、薬の説明だけでなく、周りへの二次感染予防や排泄物の処理の仕方など、アドバイスできるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?耳鼻咽喉科の門前薬局で働くためには、抗生剤などの薬や疾患に関しても、深い知識が必要になります

と言うのも、耳鼻咽喉科は病院が混雑していることが多く、なかなか忙しそうな医師に質問できないため、薬局で薬剤師に症状や治療に関して相談する方も多くいらっしゃるからです。

特に乳幼児の保護者は、初めての経験から、分からないことが多く、薬剤師に積極的に幅広い内容について質問される傾向があります。

薬の説明だけでなく、疾患について・処方医の治療方針・生活に関してのアドバイスなどお伝えできると良いですね。

そして、何より、他科の門前薬局に比べ処方の割合が多い散剤や液剤の調合のルールや、監査システムなど設備に関して、薬局により大きく異なりますので、まずは転職サイトに登録し、事前にコンサルタントから情報収集することをお勧めします。


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