皮膚科 門前薬局の薬剤師として働くポイントは何?

皮膚科は、みなさん1度は受診したことのある身近な診療科ではないでしょうか。ただ、皮膚科の門前薬局については、外用剤の混合や、小児の液剤・散剤の調合など、大変そうだなという印象もあるのではないでしょうか。

確かに面倒なこともありますが、今回は大いにやりがいのある面も含めてご紹介していきます!

皮膚科 門前薬局での調剤で注意すべき点は?

薬局では、塗り薬の混合はほぼ機械化が進んでいます。とは言え、処方箋通りに調合すれば十分なわけではありません。薬剤師として、外用剤の剤形が混合にふさわしいものであるのか、処方箋監査が必要です。

例えば、油脂性基材であるワセリンと主薬を混合するときに、主薬のステロイド剤が油脂性なのか水溶性なのかで、経皮吸収の割合が変化します。混合する基材や剤形が不適切であると、薬の効果が期待通りに表れないことや、水分と油分が分離してしまうことがあるので注意が必要です。

一方で、医師によっては、それでも敢えて適切でないと考えられている薬剤の混合を処方する場合があります。事前に、医師の処方意図を確認し、無駄な疑義照会を避け、円滑に業務を進めることも重要です。

皮膚科 門前薬局の患者さんの特徴は何?

皮膚科の門前薬局では、老若男女幅広い層の患者さんが来局されます。数回の来局で治療が終わる急性期の患者さんは、主に蕁麻疹、口唇ヘルペス、傷口などからの感染症です。こういった症状は繰り返すことが多いため、処方された薬の使用にも慣れている場合が多いです。

そこで、患者さんが薬局に期待しているのは、待たされずにスムーズに薬を受け取ることです。皮膚科の処方箋の調剤は時間がかかり、待ち時間が長くなりがちですが、このような患者さんには素早く調剤することが顧客満足に繋がります。

そして、皮膚科と言えば、多くが、アトピー性皮膚炎と小児の湿疹や皮膚炎の患者さんです。このような患者さんの多くは、慢性で難治性であるため、定期的に大量の外用剤と必要に応じて内用薬を処方されます。

機械化が進んでいるとは言え、調剤には時間がかかります。あらかじめ予製剤を作っておくなど工夫が必要です。また、小児の場合は、ステロイドや抗生剤などが、体重に応じて処方されるので、適正な量であるか必ず確認しましょう。

皮膚科の門前薬局の繁忙期は夏!

多くの薬局では、風邪の流行や花粉症の影響で冬が忙しくなります。しかし、皮膚科の門前薬局の繁忙期は何と言っても夏です。夏は、最も皮膚のトラブルが多い時期と言えます。原因は、汗、紫外線、虫刺され、プールや海での接触により、皮膚炎や水虫を引き起こします。

症状が強く現れている患者さんも多いので、薬の説明だけでなく、薬剤師として生活習慣へのアドバイスを求められます。どのように過ごせば症状が改善するか、他の人に伝染させないかなど患者さんに伝えられるように疾患毎に学習しておきましょう。

皮膚科門前薬局でのジェネリック医薬品への変更は?

昨今、ジェネリック医薬品の推進のために、どの薬局でも積極的に患者さんに声を掛けています。皮膚科の門前薬局でも同様ですが、他の科に比べより注意が必要です。

内用薬で錠剤の場合、デザインや大きさが多少変わっても、患者さんが混乱することはありませんが、外用剤では使い心地が大きく変化する場合があるからです。

例えば、ヘパリン類似物質の場合、先発品とジェネリック医薬品では、主成分・効能は同じとされていますが、特にローションでは、化粧水状と乳液状と大きく違います。患者さんに十分な説明なく、変更してお渡ししてしまうと、実際使ってみて全然違ったとクレームにつながることもありますので、事前に確認が必要です。

また、主に小児で処方される内用薬の液剤や散剤でも、ジェネリック医薬品に変更するときは、味や色が変わるので、保護者への説明を忘れないようにしましょう。

皮膚科 門前薬局でのお薬手帳の活用方法は?

慢性的な皮膚炎を繰り返している患者さんは、様々な皮膚科を転々とし、治療を繰り返している方もいます。そういった方では、特に初めて来局されたときには、これまでどんな薬を使用していたのかお薬手帳を活用して確認しましょう

処方医によって、主薬や基材の剤形や、ステロイドの強弱を変更することもありますので、お薬手帳でそれまで使用していた薬を確認しつつ、今回どのように処方が変わっているのか医師の処方意図を推察し、患者さんの症状も聞き取りながら変更点などを説明しましょう。

2016年4月の調剤報酬改定で、手帳を忘れずに持参しようという患者さんが増えています。この機会に、お薬手帳を薬剤師がしっかり活用することで、患者さんにもお薬手帳を毎回持参する意義を伝えることが重要ですね。

皮膚科門 前薬局での投薬で工夫してほしいこと

皮膚科の患者さんでは、外用剤を複数処方され、それぞれの部位によって使い分ける必要があります。薬袋に記載するのはもちろんですが、軟膏チューブや、軟膏壺に、部位や使用回数を記載し、患者さんに正しく薬を使用してもらう工夫をしましょう。

また、ヘルペスなどの病名や、デリケートな部位など聞かれたくない患部名を、投薬時で他の患者さんに聞かれないようにプライバシーに配慮することも忘れないで下さい。薬の説明書きを利用し、指差しで確認するなど対応しましょう。

いかがでしたか?

このように、皮膚科の門前薬局では、薬剤師としての知識と技能を十分に発揮できる環境が整っています。調剤に関しても、錠剤を集めるだけでなく、知識に基づいた処方箋監査と、調合が求められます。

また、投薬時にも、薬の説明だけでなく、生活習慣に及ぶ様々なアドバイスが必要になり薬剤師の知識を患者さんの治療に役立てることができます。

とは言え、他科に比べ皮膚科専門医は、先生によりかなり処方に偏りもあります。

働き始めてから想像と違っていたとならないように、事前に転職サイトを利用し、情報収集することがおすすめです!

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